ストーリー②

高台の舞踏会会場。アリスはレオニールに誘われてダンスを踊るが、心はどこか虚ろだった。同じ頃、パウロ侯爵の不正を公にするとともに、突入を計画していた市民の一団。その動きを察知したオーランドは、逆に尾行を気付かれて不意打ちを食らい、今にも止めを刺されようとしていた。痛手を負いながらも、相手が市民だけにためらわれる反撃。絶体絶命の窮地をオレルドが救うが、その間にも舞踏会襲撃の時間は刻一刻と迫る。

負傷したオーランドとともに、マーチスとオレルドは車で舞踏会会場へと急ぐ。会は主賓を迎えて宴もたけなわとなるが、ついにそこへ武器を手にした一団が乱入し……。

「結婚します」。ハンクス大尉にこう報告して休暇を取ったアリスは、姉二人と馬車に乗り、舞踏会の行われる会場へ向かっていた。いっぽう、食糧配給用の仮設テントでは、留守を預かる3課の隊員それぞれが複雑な気持ちで働いている。

会場へ到着した3姉妹は招待客たちの好奇の眼差しを感じながら中を進んでいた。さらにアリスは、宴席の贅沢な食事に複雑な感情を抱く。そこへ現れたのが、経済管理庁長官のパウロ侯爵だ。非礼な彼は、食べ物で汚れた手も気にせず、握手を求めてくる。やむなく応じようとするアリス。とっさにその場を救ったのは、レオニール・テイラー……アリスの婚約者だった。

多くの命が奪われた水道局での一件以来、陸情3課は重々しい空気に包まれていた。とりわけ、オーランドの表情は沈鬱なまま。そこでステッキン曹長はダンスで皆の明るさを取り戻そうと計画。まずは、こっそり一人でステップを踏んでみる……が、これは予想外に恥ずかしいものだった。
 それならばと、始終マイペースのオレルド准尉に相談したが、彼の案は「男を元気にする店」へ出かけるというもの。ウブな曹長は即却下、結局マーチス、オーランドもさそって一緒にランチを取ることにする。重い空気の流れるなか、4人の着いたテーブルに向かってくる男が一人。陸情1課所属の鼻持ちならない人物、ラーン准尉だった。

「銀の車輪結社」の命令に従い、陸情1課・実動第1小隊「クレイモア・ワン」の攻撃から水道局長ミヨンを守るハンス。部隊「908HTT」唯一の生存者である彼は、忌まわしい記憶に悩まされながら、ミヨンと地下水道を進んでいた。そんな二人を追跡するオーランドとマーチス。

そしてアリスは血気にはやる陸情1課隊員たちを足止めするため、双剣メーネを振るい続ける。精鋭「クレイモア・ワン」を相手に孤軍奮闘するも、気丈なアリスにも、次第に疲労は蓄積していく。その一方で、ハンクス大尉は1課のコネリー少佐を訪ね、ある駆け引きに出る。ここにも武器を伴わない熾烈な闘いがあった・・・。

地下水道の難民たちに常習性薬物「ヒンメル」をばらまき続ける水道管理局の長ミヨン。さらに、その背後には「銀の車輪結社」の暗躍があった。強圧的な組織の態度にいら立ちをつのらせたミヨンは、結社の使者を銃で威嚇するが、逆にその底知れぬ力を思い知らされてしまう。

折しも、薬物取引の現場を押さえに水道局へやって来たアリスたち。だが、陸情1課の実動第1小隊「クレイモア・ワン」が先んじて装甲車で突入、武装した水道局員、火_放射兵ハンスと激しい闘いを繰り広げている。「クレイモア・ワン」は作戦執行中に介入してきた陸情3課さえ敵視し、友軍でありながら両者に一触即発の緊張がみなぎるのだった。

水陸両用型ジープを駆る3課実動小隊の眼前に、火_放射器を手にした兵士ハンスが出現する。マーチスは巧みなハンドルさばきで地下水道からの脱出を試みるが、燃えさかる炎の壁は徹底してジープの退路を断つ。
そこへ後方から追いついた水道局員たち。彼らは、ハンスを味方と思い込み油断するが、火_放射器は容赦なく炎に包んでしまう。瀕死の局員を救出するアリス。さらに火を噴こうとする放射器。敢然とオーランド伍長が立ちはだかった時、ハンスはオーランドのランタンを目にして、彼を仲間と認識するのだった。

帝都の地下水道。火傷を負った同僚を伴い、陸情1課隊員が必死の抵抗を続ける。襲い来る相手は耐火服に身を包み、火_放射器を手にした兵士ハンス。「908HTT」の部隊章を付けた彼は、淡々と標的を焼き尽くしていく。
そこから離れた地下水道各所には、帝都へと流れ着いた難民の群れも存在していた。彼らの生活を巡察する陸情3課実動小隊。オレルドは水道管理局の職員が少女マリエルを恐喝する場に出くわし、彼女の窮地を救う。さらに、アリスは国営農場での職を難民たちに斡旋、地下水道を離れるよう勧めるが、なぜかマリエルの父たちは、その劣悪な環境を離れようとしなかった。

隣国ローデリアの姫セッティエームが、お忍びで帝国を訪れるという報せが入る。目的は陸情3課が捕らえたローデリア国籍の密輸業者の解放。彼は以前、姫に接した経験を持つアリスは、その明晰な頭脳が取る行動に警戒心を強めていた。
 いっぽう、休暇中のマーチスは思わぬところで、単独行動に入ったセッティエームと遭遇。しかし、自ら姫と名乗る彼女の発言を信用せず、強気な態度にも困惑を深めるばかり。いつの間にか、お気に入りだったホットドッグ屋台の行方を追及する姫とマーチス。二人は屋台主の居場所を探し続けるが……。

誘拐されたまま消息を絶ったアリス少尉。オレルドとオーランドは、拉致に使用された馬車を手がかりに、セシルたち犯人の身元を徐々に割り出しつつあった。

 その頃、新聞記者ドルトンは陸情3課を再訪し、対戦車銃「ドアノッカー」の存在から零距離射撃を行う兵士、オーランドの来歴を探りにかかる。
 軍事機密を追う者の身には危険が及ぶ……忠告するハンクス大尉に、ドルトンはなおも食い下がろうとする。だが、その時、失踪していたアリスが帰還。彼女はドルトンの退散した後、誘拐時に得た「不可視の9番」についての情報を語り始めるのだった。